骨粗鬆症は、主に加齢が原因で骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。更年期(45~55歳)以降に徐々に進行することが多く、高年齢女性の方が占める割合が高くなります。
骨粗鬆症が進行すると、発症の自覚のないまま骨折していたという現象(いつの間にか骨折)も起きます。そして徐々に背中が丸くなったり、身長が縮むといった現象がみられるようになります。また転倒した時に骨折しやすくなるため、健康寿命や生命予後に大きく影響します。背中、腕の付け根、脚の付け根(大腿骨付近)、手首などが折れやすい箇所となりますが、なかでも大腿骨を骨折してしまうと、寝たきりとなるリスクが高くなります。
当院では、骨粗鬆症の予防と治療ガイドラインで推奨されている方法(DXA法)と部位(腰椎、両大腿骨)で骨密度測定をします。
DXA法とは、高低2種類の異なるX線を測定部位に照射し、その透過度をコンピュータで解析する測定法になります。測定部位については、腰椎(腰の骨)と大腿骨頸部(太ももの付け根部分の骨)が大半です。検査中はX線を用いますが照射時間は短いので、放射線の被爆量はごくわずかです。その間に痛みが出ることもありません。
また同検査以外にも血液検査で骨代謝マーカーを測定し、治療前の骨代謝の状態や、治療効果の判定に役立てます。
骨粗鬆症との診断を受けられたら、それぞれの患者様にとって安全に長期継続しやすい薬物を選択して治療を行います。また骨粗鬆症は、「骨の生活習慣病」とも言われ、日頃の生活習慣を改めることで、骨密度の減少を改善することも可能です。そのため、薬物による治療だけでなく、生活習慣を改善(食事療法、運動療法)する取り組みも併せて行っていきます。
カルシウムやたんぱく質など骨の主成分、骨のリモデリングに必要なビタミンD・Kなどの栄養素を積極的に摂取し、さらにバランスのとれた食生活に努めるようにします。
骨を丈夫にするには体重の負荷をかけることが大切ですが、必ずしもハードな運動が必要なわけではなく、ウォーキングのような軽度の運動でも十分に効果が見込めます。運動については、とにかく無理をせずに長く継続していくことが重要です。
骨の破壊を抑制する薬(ビスフォスフォネート製剤やSERMなど)や骨の材料を補う薬(カルシウム製剤や活性型ビタミンD3製剤など)の他、内服が苦手な方、より強力な治療が必要な方には注射による治療を提案させていただくこともあります。
もうり整形外科
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